【完】もう一度、キミのとなりで。


渡り廊下を通り過ぎて再び校舎内に入ると、廊下では他校の制服を着た男子数人がヨーヨーを投げてキャッチボールみたいにして遊んでいた。


「おーいこれ、水入れ過ぎじゃね?当たったらやべーよ」


「ははっ、お前の顔面狙って投げるわ」


「やめろー!」


危ないなぁ…なんて思いながら、そばを通り過ぎようとする。


そしたら急に叫び声がして。


「あぁっ、やべっ!」


――バシャン!!


突然、正面から何かが飛んできて、水がはじけるような音と共に体が冷たくなった。


一瞬にして上半身がびしょ濡れになる。


うそ……っ。やだ……。


「うっわ!誰かに当たったんだけど!」


「まじかよ!わざとじゃねぇよ俺」


「す、すんませんでしたー!」