【完】もう一度、キミのとなりで。


だけど、そう思うとなぜか胸が痛い。


よく、元彼に好きな子や新しい彼女ができたら落ち込むものだなんて言うけれど、そういう類のものかな?


私に落ち込む権利なんてないはずなのに。


おこがましいというか、余計なお世話だよね……。


そうこうしているうちに輪投げの順番がやってくる。


輪投げのコーナーはテンション高そうな男の子たちが担当していて、その中には碧空くんの友達の孝太くんの姿もあった。


「うおっ!誰かと思ったら柏木さんだー!やっぱかわええ!」


私の姿を見るなり、なぜか大声を上げて喜んでくれる彼。


「マジだ。可愛い!お友達も可愛い!」


「男だらけのむさくるしい輪投げにようこそ!

待ってました!」