「ん、なんで?」



「遊ぼうよ、久しぶりに。
最近遊んでないじゃん?」



「……あー」



下から見つめてくるリリナちゃんから視線を斜め上へそらすようにして、苦笑いを浮かべる。



「そーゆーのやめたんだよね、俺」



「え?」



「だから、悪いけどパス。
他に当たってくれるかな」



すると、あろうことかリリナちゃんが腕に抱きついてきた。



……出た。

リリナちゃんお得意のボディータッチ。



まぁ、これはだれがどう見ても、ボディータッチの域を超えてるけど。



リリナちゃんはぷうと頬を膨らませて、怒ったような表情を作る。



「そういうのって、女の子と遊ぶこと?
最近楓が付き合い悪いって、みんな言ってるよ。
もしかして彼女できたの?」



否定する理由も特になかったから、俺は正直に答えた。



「そー。彼女できた」