楓くんの口から飛び出した、デートという予想外の言葉に、思わず目を見開いて固まる。



さっきから急展開が続きすぎて、頭がついていかない。



デートって、一般的にカップルが行うあのデート!?



「明日5時、いつものバス停前集合」



戸惑う私とは相反して、事務連絡でもするように話をスラスラ進めていく楓くん。



やっぱりなんかおかしい!



「ちょっと待って……!」



「なに? 3時だとムリ?
なら、いつもどおり5時集合でもいーけど」



「人のいないとこなら、3時でも大丈夫」



って、そうじゃなくて……!



「きゅ、急にどうしたの? なにかあった?」



「なんもねーわ」



ジト目で、すかさず入るツッコミ。