次に開いたのは、学年ごとの写真が収められたページだった。



そこに視線を走らせた私は、思わず固まった。



中学2年生。

クラスメイトだった顔触れが、ページ一面を埋めていて。



一瞬にして、この中学校にいた、あの時の記憶が蘇る。



楓くんへの失恋、別れ、そして───



『あんたさぁ、目障りなんだよ』


どこからともなくそう言われた気がして、背筋がツーッと凍りつくような感覚を覚えた。



目の前が、ゆっくりと暗くなっていく。



「……十羽?」



私の名を呼ぶ声が聞こえたと知覚した次の瞬間、バタッと反応する間も無く卒業アルバムが閉じられていた。