ページをめくり、卒業生の写真の中から楓くんを探す。



三好楓、三好楓、三好楓……

あった!



中3の楓くんを見つめる。



久しぶりに見た学ラン姿であるものの、私の記憶の中にいる中学生の楓くんではなかった。



まだ黒髪ではあるものの、髪から覗く耳にはピアスがつけられ、光りを放っている。


ピシッと一番上までボタンを留めていた学ランも、写真では首元が緩く開放的になっていて。



すぐ隣で見ていたかったと、今まで何度も思ったのに、懲りずにそう思ってしまう。



でも多分、今そう感じている理由は、今までと違う──。