「さっき、また明日って別れた気がするんだけど?」



「楓くんのこと驚かせたくて、また明日破っちゃった。
ごめんね!」



家にあげてもらい、私と楓くんはリビングのテーブルに向かい合って座る。



だけど、楓くんはぶすっと目を細めて不機嫌オーラ全開。



それもそうだ。

突然押しかけてしまったのだから。



楓くんの言うとおり、私たちは今日も5時にバス停で待ち合わせをして、ふたりで歩いて帰ってきた。


そして、あの細い路地の前で別れた。



だけど私は楓くんを驚かせたくて、わざわざ別れた後、こうして家に来ることにしたのだ。