私は全て話した



三田君に強引にキスされたこと

それで李月君にキスしてもらおうとしたこと


家の鍵が開いていて中から音がすること

もしかしたらまた三田君かもしれない…と
ふと考えついたところで私の話は止まった




「り、李月君…?」



私は李月君の腕の中にいる



ぎゅーっと強く抱きしめられる



「ごめん、一人にして。
ちゃんと聞いてやれなくてごめん」




違う…李月君は何も悪くないのに。






辛かったな…とポンポンと頭を撫でられて
安心したのか涙が止まらなくて

言葉も出ない




返事の代わりに私も李月君を
ぎゅっと抱きしめ返した