時間を戻して何度でもあなたの恋人に。

「有希、どうしよーか」

「うーん」

ニヤニヤと楽しそうに話す2人。

そして対照的にドキドキとする私。

「やっぱ、頭冷やさせよう!」

「有希!ナイスアイデア!」

頭冷やさせようって?

何するの?

ーードクン、ドクン

そう、嫌な音を立てる心臓。

怖い。

ーーーーだけど、私の淡い願いは打ち砕かれる。

ーーバシャアッ!

「!」

ホースで水をかけられる。

すごく冷たい。そして、体とともに心も冷えてしまいそう。

「きゃははっ、まじウケる〜。」

「はははっ!小宮、ダサァ〜」

今日初めて、有希ちゃんが私のことを〝小宮〟と苗字で呼んだ。そのことに少し胸が痛む。

そしてこの2人は何がしたいんだろう。

まさか…八つ当たりじゃないよね。

そうだとしたら、迷惑極まりない。