時間を戻して何度でもあなたの恋人に。

【冬華side】

「おはよう、有希ちゃん」

「…はよ」

昇降口で挨拶すると一瞬睨まれた気がした。

「告白どうだった…?」

私なんで聞いてるんだろ。

100%成功してるはずなのに。

惨めになるだけなのにさ。

「失敗した」

「えっ」

一瞬ホッとした私、すごく最低だ。

でも…振られたの?

「冬華が好きなんだって」

え…?

ないよないよ。

え…?

衝撃の事実に混乱する。

だって叶ちゃんは有希ちゃんが好きだって言ってたのに?

戸惑う私を置いて続ける有希ちゃん。

「どうせ、知ってたんでしょ?だから、戸惑ったような辛そうに笑ったんでしょ。それにどうせ、好きだったんでしょ?ねぇ、どうなの」

「えっと。その…」

見抜かれていたのかと思ったのといきなりの質問ラッシュで戸惑う私。

「はっきり言いなさいよ!どうなの!」

怒鳴られてビクッとする。

有希ちゃんがめちゃめちゃ怒ってる。

「好…き」

「やっぱり。だったらそう言えばいいじゃん!辛そうに笑って応援されても嬉しくない!冬華のはっきり言わないところ大っ嫌い!」

有希ちゃんはバタバタと昇降口から出てしまう。

私は有希ちゃんを追いかけた。