時間を戻して何度でもあなたの恋人に。

ーーーーーー…放課後。

今日のことが気になり過ぎてもうすぐテストだと言うのに身に入らない。

考えちゃダメって思えば思うほど考えちゃう。

「と、冬華帰ろ…」

緊張したようにこえをかけられる。

「帰ろうか」

「冬華、正直に答えて」

急に真剣な眼差しで見つめられた。

…どうしたんだろう。

「冬華は…叶翔のこと、好きじゃない?」

ドキッ。そう心臓が音を立てる。

…好きだよ。

…大好きだよ。

でも、ここで「私も好きなんだよ」って言ったらさ有希ちゃん告白やめるじゃん。

それにーーーー…言う勇気が無いんだ。

私は最後まで親友を応援するよ。

「好きな訳ないじゃん!私と叶ちゃんはただの幼馴染だよ?ナイナイ」

アハハっと笑ってみるけど、笑えてるかな

無理やりの笑顔になってないかな

「そっかよかった!最近辛そうに笑うからさ」

ドキッ。

バレてたんだ。

私は困ったら笑う癖があるから、そこでも出ていたんだね。

そこも含めて隠し通したかった。

「じゃ、私病院行くから!頑張るね!」

「…頑張って」

本当に馬鹿じゃん

言って仕舞えばよかったのかな

私は本当に意志が弱いってつくづく思う。

ついさっき親友を応援するって決めたのにそう思って。

でも…今更遅い。

もうだから私は「おめでとう!」としか言えないんだ。

もうだから私は影で泣くしかないんだ。