時間を戻して何度でもあなたの恋人に。

【桃花side】

…言葉が出てこない。

頭の中でプレイバックされる。

『ねぇ、東くん。本当に高星さんと付き合っているの?』

『そうだよ』

そんな女の猫なで声と、男のめんどくさそうに答える声。

『そっかぁ。私ね、高星さんが羨ましいなぁ』

『なんで?』

『だって東くんと付き合えてるんだもの。これ以上の幸せはないと思うの…っ…』

震えている女の声。

『ねぇ、私じゃ役不足かしら?わたし…東くんのことが…好きなんです…。考えておいて…!』

ーーバタバタバタッ!

そんな音を立てて立ち去る足音。

それで…もしも、叶翔くんの心が揺れて……。

〝ごめん。俺、麗歌が好きなんだ。別れて〟そう言われてたら…。

そう思うととてつもなく怖くなる。

きっと悲しくて悲しくて、涙が出る。

きっと今のように言葉にもならない。