時間を戻して何度でもあなたの恋人に。

それから、2人でコーヒーを飲みながらおしゃべりをしていたら…。

センパイがさらっと。

「そういえば僕たち幼馴染なんだよ」

「へえ…!って!ええっ…!」

え、待って待って待って。

幼馴染だったの?

私の素っ頓狂な声が面白かったのかははっと笑って。

「冬華ちゃんが2歳の時に僕はドイツに引っ越したんだよ 」

ド、ドイツ。

なんか…凄い。

「それで、父さんの事業が成功して今はちょっと裕福ってところかな」

ちょっと…?

何処がですか?

58,000円のワンピースを高校2年生が買えるぐらいなのに…。

「で、僕はそんな環境にいて大体のものは手に入ったけど、手に入っていないものが1つ。なんだと思う?」

ニコリ、と微笑んでいるセンパイはいつもと変化はなかった。