「別ルート見つけたからそっちいかね?」

「いーよー」

…これなら、トラックは入ってこれないから、大丈夫だ。

2人でその小道といったほうがいいであろう道を歩いていると

「ゔっ」

といって冬華が苦しみだした。ゆっくりとスローモーションのようにふわりと倒れる。

「っ…はっ」

「叶ちゃん。ごめん…ねぇっ」

それを言って苦しいと言って服をつかんでいた手がダラっと落ちてピクリとも動かず、まるで息を潜めているよう。

…なにが「ごめんねぇ」だよ。

ごめんねぇなんて言うなよ。

最期の言葉がごめんねなんて…せめて、何か、明るい言葉をかけてくれよ…。

いや、なにも言わずにいてくれ。

また俺が未練がましくなっちまう…!

また俺はタイムリープすることにした。

あいつを救えるまで。