時間を戻して何度でもあなたの恋人に。

一切口を開かなかった叶ちゃんが口を開く。

「………されたのか?」

最後の方がギリギリ聞き取れるぐらいの小さい声。

「な…んて言った…?」

ビクビクしながら聞く。

「告白されたのか」

「…う…ん」

「その返事は」

「断ったよ…?」

「そ」

叶ちゃんにはとても珍しい、淡々とした会話。いつもならなんか「そーいやーさー」と繋げてくる。

それが、怖い。感情を押し込めているから。

怒っているのか、悲しんでいるのか…。わからない。

あっという間に互いの家に着き、いつもだったら…「バイバイ」、「また明日」とかいうけど…

無言で家に入る…。

今まで…こんな事…無かったのに…。

…………………告白のせい?

なのかな?