ーー結局、
神山さんと話せたのは、あの時だけだった。
駅のホームに着いて、肩を落とした。
中間さんに、佐々木さんのことを聞いてから、様子を見てると、確かに、佐々木さんが神山さんに気があるのは、一目でわかった。
まず、私と話すときと声色も違うし、何より表情が全然違った。
最悪・・・。
「はぁー・・・」
盛大なため息を吐いて、バッグに入っていた教科書を開いた。
テストも近いというのに、何やってんだか・・・。
「中村さん?」
えっ・・・。
「か、神山さん!」
クルリと、神山さんの声に振り返った。
こんな所で教科書を出すなんて、色気がない。
できる範囲で、笑顔と明るい声色を出した。
