「それでは次のペア、出発してください」 あっという間に私たちの番になり、 仕方なく、動きたくもないけど足を前に動かした。 ルートは、現在地3階から、 この施設の1階まで降り、 そこから外に出て暗い道を歩いたしばらくした先にゴールがある、というもの。 考えてみれば、 ……私暗いの苦手だ。大の苦手だ。 楽しみだったのは廉くんとペアな気満々でいたからなだけで、 吉田とペアである今、 ただ怖いだけの最悪なイベントである。