肝試し大会開始を知らせるアナウンスが、 夜の静かな施設内に響き渡る。 みんながはしゃぎまくっている今日この日。 若干1名。すでに死んでる奴がここに。 「なぜ」 私には全く訳が分からない。 隣を見たくもない。 どうして。 ……どうして!? 「なぜ私は吉田とペアなの」 自分でそう言って、やっと現実を理解した。 そうだ。私のペアは吉田だ。 他でもない吉田だ。