もやもやした。
霧がかかったような、そんな気持ち。
「……だからそのっ、好きです!付き合ってくだ、さい」
そのよく分からない気持ちが、好きと言うことなんだと、
日高の告白によって気づかされた。
気付かされてしまった。
……俺、白石のこと?
自分がよく分からなくなり、とりあえず返事を保留にさせてもらった。
自分の席に戻るともちろんいる白石。
なぜか少し気まずい。
「おかえり平凡。何の話だったの?」
ごく普通に聞いてくる。
白石には……言いたくない。
悪い意味でとかじゃなくて、
ほかの女に告白されたことを白石だけには言いたくない。

