「……ぶっ吉田おもしろっ」
思わず吹き出してしまった。
「っ人が真剣に謝ってんのに!」
「謝っても平凡だね!よーーしだ!」
「コーージマみたいな言い方すんな!コジマのCMかよ!」
いつも通りに……戻った、わけで。
私も我を取り戻し、いつもの毒舌をゲットした。
でも。一つだけ違うよ。
「私もごめんね、大嫌いとか叫んで」
平凡ヅラよりも深々とお辞儀をして謝った。
後ろでビックリしている莉緒と愛音ちゃんの声が聞こえるけど今は無視!
「大嫌いは言いすぎたよ!まあせいぜい嫌いってとこかな。吉田、平凡だもん」
「っお前なあ……」
呆れる吉田の背中をバシッと叩く。
「……ってぇ!!」
「……けど!これからは真依ちゃんに好きになってもらえるようにがんばってね〜」
「……は!?」
自分の不器用さにとことん呆れる。
好きになってもらえるようにがんばってね〜って。
もう好きだけどね、吉田。
不器用な私なりの恋、
いつか想いは伝える……から。
私はヒラヒラと手を振ってダッシュで教室を出た。
見てろよ瑞希ちゃん……
立場逆転の大襲撃が始まるからな!!!

