「吉田……っ、あのさっきは、」
「さっきは悪かった」
「……え?」
私が言おうとした言葉を先に言われて言葉が詰まる。
だって吉田悪いことなにもしてないよ!
ただ私が一方的に好きになって
一方的に傷ついて
一方的にキレただけであって……。
しかも大嫌いとか言っちゃったし……ぁあああ!!!
頭を抱えるレベルでやらかしたというのに、
吉田はいたって平凡ヅラで話を続ける。
「その……白石のこと考えずにからかったらして、悪かった」
「ほんとごめん」と平凡ヅラを深々と下げる吉田。
白石のこと考えずに、って!
からかったりして悪かった、って!!
きっと吉田は私がなんで怒ったのか分かっていない。
でも謝っている吉田。
それを見ると笑いが込み上げてきて……。

