私が戻った頃には、1時間目が終わっていた。
……サボっちゃったよ、私。
でも今はそんなことより、吉田に、
あ、謝らなきゃ。
そうは思っても、自分の席まで足が進まない。
吉田は机に突っ伏してるし……。
やっぱりさっき大声で怒鳴ったから怒ってる…?
「真依!」
すると私の肩をポンと叩いたのは莉緒。
隣には愛音ちゃんも。
「大丈夫だった?あたし、真依のこと心配してたんだよ?」
り、莉緒が珍しく優しい……。
「吉田くんと喧嘩しちゃったんでしょ?大丈夫?」
……愛音ちゃんまで!!
私を心配してくれてる!!
「私、ちょっとさすがに言い過ぎちゃったかなって思って……その、今から謝ろうかなぁって……」
私が小さい声で言うと、愛音ちゃんはビックリしていた。
あ、愛音ちゃんはまだ私が吉田を好きなこと知らないんだっけ。
しかも私、あんなに吉田を嫌ってたから、
謝るなんて愛音ちゃんにとっては考えられないもんね。
まあ自分の変わりように1番驚いてるのは私なんだけど。

