「あー、悪い」
吉田はバツが悪そうに手をどかすと、「熱はないな」と言った。
うん、熱なんかないわ!!
吉田のせいだわ!!!!
私があまりの恥ずかしさに机に突っ伏していると、吉田がまた口を開いた。
「そういえばさ」
なに……。もう喋んないでよこれ以上!
私今感情がおかしいのに……!
「昨日、廉といい感じだったな白石」
冷やかすように笑う吉田。
でも私の顔は険しくなる。
いい感じだったな、って……。
「観覧車のとき見たから俺。もう付き合ってるの?」
付き合ってるの、って……。
私が好きなのは…………
「廉とくっつけてよかったなー。お幸せに」
「…………っ!!」
頭を鈍器で殴られたような衝撃が走る。
くっつけてよかったなって、、
お幸せに、って、、
私が好きなのは廉くんじゃないのに。
1番言われたくない人からなんでこんなこと言われなきゃいけないのっ。

