「あの、真依が求めてる理想図はなんなの?」
莉緒がバニラを食べながら聞いてきた。
……この質問何回もされた気がする。
「え、だから、背が高くてかっこよくて性格は優しすぎない優しさで、」
えーっと、あとは……。
「たまに意地悪で、笑った顔がかっこよくて、結局は私のことを大切にしてくれる人!」
「そんな奴いないわよ」
「うん、そんな完璧な人いないと思うあたしも」
……うん。この回答も何回も聞いたね。
でも私は信じてるの!!何回も言うけど!!
「そんな王子様みたいな人いないかな〜」
そう言いながら辺りをキョロキョロ見回す。
「だからいないわよ……」
「……っああああぁぁあぁああ!!!!」
「なに急に!!」
私はイスを思いっきり立ち上がる。
え、まって! あれ王子様!?

