私はひどくショックを受けた。


心が締め付けられて痛い…。優馬君に出逢うまで、こんな感情感じた事なかったのに…。


そっか…私、きっと優馬君の事好きなんだ…。
優馬君にそこまで想われてる子が……。


「その子が羨ましい…。」


私が霞む目の前の窓の外の空を見つつ呟く。


「えっ…雪姫ちゃん!?なんでっ━━━…。」


優馬君は少し驚いた声で言う。
それは、私が泣いていたから。


「あっ…夜が明けそう!そろそろ部屋に戻るね!」


これ以上話を聞きたくなかった私は優馬君の言葉を遮った。


「分かった。じゃあ、夜にまた…来てくれるよね…?」


「…夜になったらっ…。」


そう言うと私は無理に口角を上げて、優馬君に笑顔を向ける。


優馬君は切なそうに笑う。
そんな顔させたくなかったのに。
でも、そうさせたのは私なんだよね…。


部屋に戻った私は布団に潜る。
胸が痛くて、痛すぎて、自然と涙が溢れて止まらなかった。私は静かな部屋の中で声を殺して泣いた。


彼を好きだと気付いたら、既に彼の心には他に好きな人がいたのでした━━━…。