秋晴れの青空の広がる穏やかな日、教会の前に新郎新婦が皆の祝福の拍手を浴びている。

 幸せそうな笑顔を向けている、神谷と美也の結婚式だ。

 男の僕が言うのもなんだが、背の高い神谷は白のタキシードが良く似合って、まるでモデルだ。

 美也もはっきりとした顔立ちが一層引き立ち、美男美女のカップルだ。



 僕と彼女ならどうなるんだろう? 勿論、彼女は綺麗で目立つのだろう。その横に居る僕は……



「先輩!」
 神谷が美也と一緒に声を掛けてきた。


「おめでとう。カッコいいよ。美也さんも綺麗です。本当にお似合いだよ」


「ありがとうございます。そうそう、雨宮さんからお祝いが届いたんです。元気に楽しんでいるみたいですね」

 美也が僕を見て言った。


「えっ。そうなんだ」
 僕の顔が輝いた。


「先輩には連絡ないんですか?」

「一度、無事に着いたメールが届いた。連絡無いって事は、楽しんでいるって事だろ?」

「無理しちゃって」
 神谷はニヤリとして言った。

「別に、無理なんて……」

「なんだ、雨宮さんから伝言があったのに……」

「えっ。何だって?」
 僕は焦って神谷を見た。


「ご結婚おめでとうございます。お幸せに……って」

「それは、僕にじゃないよな?」
 僕は神谷を白い目で見た。


「神谷さん、海原さんの事よろしくお願いします。式で見かけたら、ネクタイ直してあげて下さい。だって」
 神谷はそう言って、僕のネクタイを直した。


「本当に?」
 僕は疑いの眼差しを神谷に送った。


「本当ですよ。海原さんの事を心配していましたよ」
 美也が言った。


「以外と、いい方向に向かったりして」
 神谷が僕の肘を突いた。


 彼女が僕の事をまだ忘れて無い事に、気持ちが浮きだった。


 僕は雲一つ無い青空を見上げ、彼女の元気な姿を思い浮かべた