ベッドから起き上がり、テーブルの前に座る。
「今日は、なに? 数学?」
「うん!」
ぱっと明るい笑顔になると、僕の隣に腰掛けるミホ。
……いや、あのさ。
そんなひっつくなって。
「近い」
「え? 離れちゃ見えないじゃん」
「…………」
「聞いたよ、キョウちゃん」
「なにを?」
「また告白されたんだってね」
「まぁな」
「すごいね、入学してから何回目?」
「覚えてないよ」
「断ったってほんと? どうして?」
「ほっとけ」
「モテモテの幼なじみがいて、鼻が高いよー。そうそう、今日教えて欲しいとこはね……」
「幼なじみ……か」
「ん?」
頭をこてんと傾けて、僕の顔を覗き込んでくるミホ。
あぁ、もう……
可愛すぎ。