むーんりっと・りゆにおん(仮)



「まだわからないの? もうあまり時間がないのよ?」
「まあまあ蒼依ちゃん。――でも兎季矢くん、あまり時間がないのは事実なのよ。演技でも別人でもないとしたら、ルナの雰囲気が違う気がするのはなんでだと思う?」
「うーん……」

悠紀の問いかけに、見つけた答えは一応ある。だが……

「…………これも、別人説と同じくらい突拍子のない説なんですが……」
「うん?」
「もしかしたら、いまここにいる璃那は、璃那とは別人格、なんじゃないかと」

と、ここで

「…………」

それまで、しばらく事の成り行きを見守るように黙っていた璃那が、小さく身じろぎした。

あまりにも見当違いなことを言ったからか?

「違うよな」
「……………………当たり」
「うん、まさかと思いながら言っただけだからいいんだよ――って、え?」

あまり小さな呟きでよく聞こえなくて、聞き返すまで時間がかかった。

「当たりだよ。いまここにいるわたしは、璃那本人とは別人格さ」
「…………………………真面目に?」

数秒、目が点になり、言葉が喉に詰まった。