～ 黄昏 ～ 真夏の星空の中 頭のない操り人形のような星座が 天頂にある そこから放射状に長く短く 断続的に飛び交う流れ星―― ペルセウス座流星群を観るたびに 思い出すことがある 何処かから それを観ている父と子 父は 流星よりも星空よりも さらにその遠くを見つめていた 子は 父の様子に気付かず 流星の群れに魅入っていた 不意に父は 子の頭に手を乗せてこう言った 「俺はあと何回これを観ることが出来るか わからない お前には俺と同じ運命が待っている その運命からお前を救うことは 俺には出来ない その代わり お前の進む道をいくらか延ばしてやることは 出来る その間に 幸せな記憶をひとつでも多く残せよ」 しかし子には 父がなぜそんな事を言ったのか まるで意味がわからなかった そのときは、まだ…………

そのきっかけは単純だった。 僕の父方の祖父は、父が弱冠十七歳の時に亡くなっている。 享年は四十二歳。 僕はあと一年足らずで、祖父の年齢に追いつく。 祖母から昔話を聞こうと思ったのは、ふとそのことに気づいたから。 ただそれだけのことだった。 ※この話は実話を元にして書いてはいます。 が、100%のノンフィクションではありませんので あらかじめご了承くださいm(_ _)m

火村道代と羽丘土門は ともに前世の記憶を持って 出逢った 道代は二十歳の誕生日に 羽丘は物心ついた頃に 前世の記憶が呼び覚まされた この物語は そんな二人が再会し 神木星那と神戸鳴海に 出逢う(出遭う？)前までの お話……

市の定期演奏会を間近に控えた 冬休みのある日 峰岸禾楓は練習後に 白峰琴沙に呼び止められる 今日が約束の日であることを 琴沙に言い当てられ 驚く禾楓 そのわけは？ そして約束とは？