《 ちなみにそれは、お前の目の前でいいよな? 》
「いいワケあるかっ!」
アルテの妄言(もうげん)を一蹴(いっしゅう)してから咳払いひとつ、冷静さを取り戻して、ひとつの可能性を俺は口にした。
「たぶん、訊く前に向こうから話してくる」
《 なんだ、それは推測か? 》
「いや、予言だ」
《 そんなチカラも持ってたのか 》
「そんなにいくつも無理だよ」
《 でも予言なんだろ? 》
「推測かもな」
《 どっちなんだよ 》
正解はどちらでもない。
別にどちらでもいいことだ。
しかしこのやり取りが楽しくなった俺は、敢(あ)えてすっとぼけることにした。
「さあな」
《 はっきりしろよ 》
「そう苛立(いらだ)つな。どっちだろうと、会えばわかることだろ?」
《 ……ふむ。それもそうか 》
「ああ」
そう。会えばわかることだ。
この月明かりの中、思い出の丘の上で、彼女たちに会えば。



