《 月の光がチカラの源で、いつでも無尽蔵に使えるわけじゃないその理由は? 》
「それはねー……あれ? なんでだったかな」
《 なんだ、肝心なところでド忘れしたのかよ 》
「人間だもの、そういうこともあるよ」
《 なんだそりゃ 》
「…………」
助け舟を出すのとは別に思うところがあり、真面目にフォローすることにした。
「ひとつは、チカラを使って大それたことをしないようにするため。それと、チカラを持たない人たちに、俺たちのような特殊な人間がいることを知られないようにするためだと、考えられている」
《 なるほど 》
納得顔で応えたアルテの尻尾を見ると、クエスチョンマークからエクスクラメーションマークに変わっていた。
「そうだったそうだった。それにしても、アルテって変わってるね」
璃那は微笑みながらそう言って、アルテの喉をくすぐった。
《 どうせなら、理解があると言ってくれ 》
「ごめんごめん」
《 …………ふん 》
「…………」
不満そうに鼻を鳴らしたところで、気持ちよさそうに目を細めて喉をゴロゴロ鳴らしながらでは何の説得力もないと思うのは、俺だけだろうか。



