「窮屈(きゅうくつ)だったろ」
《 そりゃあもう、大絶賛で 》
「悪かった」
訊くまでもなかった問いに、にんまり顔で皮肉を返され、思わず反射的に謝ってしまった。
《 なんだよ、妙に素直でトキヤらしくねーな。久々の再会にテンパってんのか? 》
「俺にもよくわからん。ま、月明かりの魔法のせいってことにしといてくれ」
《 似合わねえセリフだな 》
「放っとけ」
自分でもそう思うが、コイツに笑いながら言われるとやけに癪(しゃく)に障る。
《 とか言って、本当はちゃんとわかってんだろ? 》
「さあな」
本当にわかってないのだが。
強調するのが面倒だったので返事を濁(にご)した。
「それはそうと、なんとか約束の時間には間に合ったが……」
《 結構かかったな 》



