そんな私を見透かすように、桐谷くんは私の目をジッとみては、
「相沢、キスしていい?」
………突然、突拍子もない事を言い出した。
は!? キ、キス!?
何言ってんの!!!
「ダメに決まってんじゃん!! ってかそもそもここ学校だし!」
「じゃあ、家ならいい? 終わったら俺ん家行こ」
「いやいやいや! 何言ってんのまじで!! 桐谷くんどうしたの! つーかなんでいきなりキスなの! ワケわかんないし!」
”見透かすような目で見てきたクセに、全然見透かせてないよ!! 私、キスしたいなんてこれっぽっちも思ってないよ!”
――くらいの勢いで、全力で拒絶する。