早くどこかに行ってほしいのに、
「桐谷ってそんな事言うヤツだったっけ?」
構わず話しかけてくる矢神に、ハアとため息を吐いた。
「………だから相沢限定だって」
何回も言わせんなよ。
そう思いながら矢神を少し睨んだように見る。
俺の少しキツイ視線に矢神はイラついたのか、眉をヒくつかせ、
「へぇ。そんなに相沢さんいいんだ?? いつもすぐ別れるオマエがそんなに特別視してるって何?? 相沢さん、悪いけどかわいくないし、魅力ないし。あっ、離れたくないほど相性よかった?」
嫌みたっぷりな言葉を吐きながら、容赦なくディスり始めた。



