「相沢さ………今日さ、前好きだったヤツに会ったって言ったじゃん?」
「え??うん……」
「………どうだった?」
″どうだった?” って、何が??
「弥生さんが前、相沢には幸せになってほしいって言ってたから、そいつと関係あるのかなって気になって」
弥生め。
また余計な事をペラペラと!!
佐伯くんの事話したな~~!! 明日絶対文句の一つでも言ってやろう。
でも桐谷くんの勘は的中していて、全くその通り。
だから、
「うん。ちょっとイヤな恋愛だったんだ……
だから思わずその人から逃げちゃって。で、雪くんが追いかけに来てくれたの」
だから『話が弾んで』というのも真っ赤な嘘だ。
否定もせず話してみるも、桐谷くんは黙り混んでしまった。



