「結局アイスさ。
とりあえず桃花ちゃんには桃だけに、桃のアイスにしちゃった~」
なんて言いながら、少しお高そうな箱に入ってる桃のアイスを見せてくる雪くん。
そんな雪くんの優しさに涙が止まらなくなり、声を必死に押し殺して静かに泣いた。
「大丈夫。私は桃花ちゃんの味方だから」
心の全部を見透かされてるようで、雪くんには言わなくても何でも伝わっているような、そんな気さえしてしまう。
「何があったのかは、私からは聞かない。話したくない事もあるだろうしね?? でも、これだけは忘れないで。桃花ちゃんには私も洸平もいるんだよ」
優しく声をかけてくれる雪くんに、ゆっくりと頷く。
雪くんは何でこんなに優しいんだろう。
桐谷くんもこんな雪くんだから相談できたんだ。
今、ひしひしと雪くんの温かさを身をもって体感した。
きっと、桐谷くんに関しても自分から聞く事はなく、相談される度にアドバイスしてたんだろうな。
これが雪くんの心の器。



