「だって暑いんだもん。
それに桃花ちゃんとも話したかったし!」




『ねー??』と私に同意を求めてくる雪くんに乾いた笑いを返す事しかできなかった。




「相沢に何か変な事言わなかっただろうな?」




桐谷くんからそう言われ、急に考え込む雪くん。



いやいやいや!! 何も言ってないから!! そんなに深刻に考えるような事、話してないから!!



「そーいえば、中3の体育際の話……」



雪くんは話してない新しいネタを持ち出しては、桐谷くんの顔色をチラチラ楽しそうに見ている。



………うわあ、完全に遊ばれてるなあ。




「あれ言ったのか!? 相沢に言ったのか!?」



でもそんな態度取られたら、傍観者の私もついつい、からかいたくなるワケで、『話してくれる予定なんだよねー??』と乗っかってみる。



私も完全に桐谷くんで遊んでしまっていた。