「はーい。」
結局私はなり続けるインターホンを聞いて出ることにした
「あのー?どちら様でしょうか?」
出てみるとすっごい綺麗な女の人が立っていた
「陵おる?てか、あんた誰や?」
「陵は今会議で出かけています。それと私は凛です。陵の妻をしてます。」
「へー。あんたが陵の奥さんか」
「はい。あのー、どちら様でしょうか?」
「え?うちかいな?うちは、西條 来那やで、西の西條組って聞いたことないか?そこの娘と」
西條組。もちろん知ってる。東の日生組と(陵達の組)西の西條組は有名だ。しかも、そこの娘。
昨日陵が私に嘘をついてまでご飯に行っていた人だ
「はい。知っています。で、今日はどのような事で?」
「あー。陵に会いにきてんけどいーひんみたいやしな。だったら、あんたに話そかな?あのさ、陵と離婚してくれないかな?」
「え?」
意味が分からない。陵と離婚。絶対にいや。しかも、今は陵との子供もいる
「うちな陵の元カノで元婚約者やねん。けどな、うちの親が結婚許さんくて出来んかってん。あんなに愛し合ってたのに。そやのに、今頃、親がおっけい出してくれたちゅうわけや」
「なんで、私が離婚しなきゃいけないんですか!」
「日生組の事を思うて言ったってんねん。東の日生組の若頭と西の西條組の娘と結婚、どうゆう意味か分かるかいな?」
「どうゆう意味なんですか?」
「東と西の子どもが結婚すれば、そこでおきる無駄な抗争はなくなるちゅうわけ。傷つく人が居なくなるって事!あんたさえ身を引いて陵の前から消えてくれれば」
「.........」
「あんた陵の事好きやねんやろ?組のみんなの事好きやねんやろ?だったら、さっさと陵の前から消えて」

誰にも傷ついてほしくない。陵にも組の皆にも。
私が身を引いて陵の前から消えれば皆が幸せになる。だったら、私がする事は一つだけだ
「分かりました。消えます。けど、明日まで待ってください!今日だけはみんなと最後に一緒に居させて下さい」
「分かったわ、ちゃんと明日なったら自分から消えてな。消えてなかったら、あんたんとこの組員殺すかもよ〜」
「ダメ!ちゃんと約束は守ります」
「そうかいな!ほな、よろしくな〜さよなら」