あれから、3年が過ぎた。

今の私は、耳のことを気にしなくなっていた。

これも、きっと奏多くんのおかげ……。

私達は、あれからずっと手紙を送り合いながら会えずに

いた。

手術は、成功したようだが体が思うように動けないらし

い……。

今すぐにでも、会いたいたくてたまらない……。

会って色々話したい……。

でも、奏多くんはアメリカにいるから中々会える機会が

ない……。

「はぁ……。奏多くんに会いたい……。」

家から帰ってきた私は、ポストを開けると切手の貼って

いない手紙が入っていた。

「直接持ってきたのかな?誰だろう?」

裏を見ると、そこには"奏多"と書いてあった。

私は、無我夢中に開けた。

『僕らが初めて出会ったあの場所で待ってる。』

私は、走り出した。