「……なんかごめん!言っていいのか分かんなくて結局はこの日になっちゃって……!」

「ううん……。そんなこと……。」

何か言わなくちゃ……!

でも、言葉が出てこない……。

どうしよう……!頭の中が真っ白……!

「……。実はな如月に聞いてほしいことがあるんだ。」

「?」

奏多君は、真剣な表情になった。

「俺……。親の都合アメリカで海外に行くんじゃないんだ!」

「え……?じゃあ、どうして転校なんかするの……?」

奏多君は、気まずそうな顔になり少し黙ってしまった。

「……。無理に言おうとしなくていいんだよ。何があったかは分からないけど……。でも、何があっ

ても私は奏多君の事好きだよ。」

そう言い、私はソッと奏多君の手を握った。