「もし、本当に、俺とその初恋の人が同一人物だとしたらどうする?」
あ、また。
泣いていないのに、泣いてるように映って。
息を呑んだ。
「怖い、だろ?」
そう言う環くんが、自分を怖がってるように、わたしから目を背けた。
わたしが、環くんを怖がる?
そんなの絶対にありえない。
「怖くないよ」
「え?」
再び、視線が絡まる。
環くんがわたしをここに連れて来てくれたあの日。
環くん、言ってくれたよね。
『バケモノなんかじゃない』
『矢崎さんは、矢崎さんだよ』
わたしも、同じだよ。
「環くんは環くんだから、ちっとも怖くない」



