「わたしね、八年前にこの公園で、ある少年と出会ったの」
「え……?」
「その少年を見たのは、たったの一回。目が合っただけで、話すらしてない。それでも、あれがわたしの初恋だった」
なんの前置きもなく語りだしたわたしに、環くんは困惑を隠せない様子だった。
「少年は、どこからどう見てもわたしより年上で、とても大人びていた。だけど、不思議と悲しそうに見えた」
お願い、聞いていて。
わたしなりに考えた、つながりを。
「“あのときの少年”が、なぜか環くんとそっくりで。初めて環くんを見たとき、びっくりした」
少しずつ、環くんに近づいていく。
「そして、思ったの」
環くんのそばまで歩み寄り、環くんを真っ直ぐ見つめた。



