どんな君でも、愛おしくてたまらない。




やめて。

やめてよ。


苦しくて、苦しくて、目をぎゅっと固く瞑る。



わたしが一番、よくわかってる。



自分が、自分の左側が、“ヒト”じゃないこと。


フツーじゃない、バケモノってこと。



ちゃんと、わかってるから。


だから、お願い。


そんな視線で見ないで。



これ以上、わたしの心臓をえぐらないで。




本当にこの現状が嫌なら、俯かずに顔を上げて、自分の口から噂の真相をはっきり言ってやればいい。


そしたら、もしかしたら。

誰か一人でも、わたしを受け入れてくれるかもしれない。


そう思う、けど。



どうしても、できない。