「もしかして、邪魔しちゃった?」
申し訳なさそうにする依世ちゃんに、わたしは大きく首を横に振る。
違和感が、恋心を侵食していく。
様子がおかしいわたしを不思議に思ったのか、依世ちゃんがわたしの顔を覗き込んできた。
「何かあった?」
なんでわかっちゃうんだろう。
友達ってすごいな。
なんでもお見通しなんだね。
「あのね、わたし、昨日フラれちゃったんだ」
「え!?」
依世ちゃんは信じられないと言いたげに目を丸くした。
わたしだって信じたくないけど、事実だから受け止めないといけない。
自覚して、即失恋なんて。
いくらなんでもスピードが速すぎるよね。



