「次は失敗しないようにすればいい」
「え……?」
おじいちゃんはそれだけ言って、新聞をめくった。
「おじいさんの言うとおり。失敗してもいいんだよ。大事なのは、その失敗を次にどう活かすか」
しわくちゃに顔をほころばせたおばあちゃんが、大丈夫、とわたしを慰める。
失敗してもいいの?
次、失敗しないように頑張る。
それで、いいんだ。
心地が悪かったわだかまりが、すうっと溶けていく。
「ありがとう、おばあちゃん、おじいちゃん!」
「元気が出たみたいだねぇ」
「うんっ」
くよくよしてたって仕方ない。
おばあちゃんとおじいちゃんに言われたとおり、次のことを考えよう。



