「おばかは余計だよ?」
「ハハハッ。いやあ、でも本当。つまんない人ばっかりっていうかさ」
ウチもそう見えたのかなと咲菜は苦笑した。
「どうなんだろうね。ずっと一緒にいるからわかんないけど……」
見た目だけだと大人しく見えるのかな、と思いかけて、だから男子に人気があるのではないかと思った。
「そうだ、告白とかされた?」
中学の頃は選び放題だった咲菜。
少し期待して訊いてみると、咲菜は「いやいや、ないない」と顔の前で手をひらひらと動かした。
「つうか、男子の目線は全っ部あの男子に集中してるから」
「……あの男子?」
「ほら、女子の人気は独り……いや2人占めのさ」
あの2人がいるじゃん、となぜか小声で言うと、咲菜は少し間を空けて鼻で笑った。
「みんなあの2人に憧れて? もうせっせと自分磨きですよ」
咲菜は腕を拭くように手を動かし、思い切りばかにした声と表情で言った。
「へええ。すごいね、スーパースターじゃん」
「ほんっとですよ」



