読みもしない本を買わされる前にと、美咲ちゃんに少々強引に別れを告げて店を出た。空はすでに紺色の部分が多くなり始めていて、冷えてきた空気が風になって流れていた。
4月中旬とはいえ、さすがにこの時間にもなれば冷えてくる。
私は自転車のロックを解除し、スタンドを上げるとすぐにそれにまたがった。
本屋の前から、少し走ったところにある交差点。幅広い年齢層の人々が、それぞれのことをして信号が変わるのを待っている。
この辺りは、朝も夜も人が多く一日中賑やかな雰囲気が流れている。私の家の近くとはまるで違う雰囲気だ。
私はたくさんの人の中で、今日の宿題はなんだったかと考えた。しばらくして答えは出ないまま、少し先の信号は青へ変わり、辺りに鳥の声が響いた。
たくさんの人が横断歩道を渡っていく。私もその波に流された。横断歩道を渡り切り、周りにいる人が少なくなったところで、重たいペダルを思い切り踏み込んだ。ペダルを踏み込む度に、冷たい風が髪の毛をなびかせる。



