恋。
手元の画面に浮かぶ検索結果が、そう言っている。
恋、恋、恋――。
心の中で4〜5回呟いた。
その奥で、芹沢くんに恋をしたのだと信じきる自分と、恋とはこんなものなのかと驚く自分がいる。
私は恋を、もっと急に、もっとわかりやすく落ちるのだと思っていた。
こんなふうに、じわじわ、わかりづらく落ちるものだなんて思いもしなかった。
それ以前に、自分が恋をするということ自体考えたことがなかった。
だけど、芹沢くんのことを考えているときのあの不思議な気持ちは、いろいろなアーティストが歌うかわいらしい詞と似ているような気もする。
これがいわゆる、恋――それも、初恋というやつなのか。
画面に浮かぶ検索結果を眺め、そんなことを思った。



