思わずハゲに感心してしまう。 太「あんさ、何かあったわけ?」 私に用がある筈の渉に、太一が話し掛ける。 …そうだった。 百「何?どうしたわけ?」 よく見れば、額に脂汗を浮かせている。 渉も運動神経はいい筈なのに、職員室から教室までの短い距離でありながら、肩で息をしている。 私の心に、うっすらと雲が現れた瞬間だった。