…だからもう、忘れよう。 そしたらもう一度、笑えるから。 今にも溢れそうな涙を堪えるも、私の目には、さらに追い詰められるものが映った。 百「…ウェディングドレス…っ…、」 …いつか着たかった。 隣には、タキシードを着た侑が立っていて。 百「…ふぇ…っ…」 忘れたいのに会いたいよ…。 抱き締められたいよ…。 侑を感じたいよ…───。 地面に膝を突き、私は身を丸めて泣いた。 ?「百合亜…っ」 そんな時、後ろから運命を変える、優しい声が聞こえて来た。